不動産投資の初心者の方から
「不動産投資に興味があるけど、いつから始めるのがいいのかわからない」
という声をよくお聞きします。
2018年のかぼちゃの馬車のシェアハウスで銀行ぐるみの不正融資が発覚し、
社会問題となり、融資が引き締まってしまいました。
2020年現在も融資の引き締めは続いており、今後も続くものと予想しています。
融資が引き締まって実績のない初心者の方の参入障壁は上がってはいますが、不動産投資を始めるなら1日も早く始めた方が良いというのが私の結論です。
なぜなら複利の効果は絶大だからです。
今始めた場合と、1年後に始めた場合、5年後に始めた場合で大きな利益の差が出るのが複利の力です。
また、銀行から融資を受けて、レバレッジを利かせることが、不動産投資の最大の魅力でもありますが、年齢によっては融資が受けられなかったり、融資期間が短くなってしまうこともあります。
この記事では、年齢ごとにどういった戦略を持って、不動産投資を始めればいいのか詳しく解説していきます。
目次
年代別の不動産投資の始め方
不動産投資は、その人にあった投資戦略を取ることが重要です。
年代別の考え方ややり方を知り、あなたにとって最適な投資戦略を立てましょう。
例えば、20歳の大学生と、65歳で定年を迎えた方では、目的や不動産投資を始めるときの障壁となることが大きく違ってきます。
この記事では、以下の年代について解説していますので、ご自身の年代だけ目次から読んでいただくことも可能です。
それでは、20代から見ていきましょう。
20代で始める不動産投資

20代で不動産投資を始めることは、メリットばかりです。
参入障壁は高く感じると思いますが、早く始めることで大きな複利の効果が得られるからです。
かと言って、20代で年収が高かったり、貯金が300万円以上ある方もそう多くはないと思うので、不動産投資を始めるために、今すぐにでも準備をしていきましょう。
実は、私も20代前半の時に名著である「金持ち父さん貧乏父さん」を読んだ時に不動産投資をいつかやりたいと決めていはいましたが、不動産投資は、お金持ちがするもので、今の自分には貯金もないので、いつか起業をして、事業が成功してからするものだと決めつけていました。
今、自分がその時の自分にアドバイスを送れるのであれば、今すぐ倹約をして、毎月3万でも良いから貯金して、まずは300万円貯めなさいと言いたいくらいです。
実際に20代でも不動産投資を副業として初めている事例が増えていると聞きます。
20代が不動産投資で融資を引くためのポイント
融資を受けて20代が不動産投資を始める場合は、金融機関のローンの審査に通るかどうかがポイントになってきます。
20代の方は「勤続年数が短い」ことや「銀行の求める年収の基準」に合わないことで、融資を引くことがハードルになることがあると思います。
勤続年数については、3年が基準と言われているため、融資を受けることを目標にするのであれば、転職をせず、融資を引いてから転職をするという考えもあります。
転職しても同じ業種で年収アップになっている場合は、3年以下でも融資が受けられることもあります。
銀行が求める最低の年収は、金融機関によってそれぞれですが、500万円以上のところが大半で、最低でも400万円はないと厳しいと思います。
20代で不動産投資を始めるメリット
複利の効果を得ることができるため、年数が経過するごとに資産が雪だるま式に増やしていくことができるのが最大のメリットです。
また、若い時はお金はないですが、30代以降の家庭を持っている人と比べると体力と時間が多くあると思います。
体力と時間を不動産投資に注ぎ込み、30代でサラリーマンを辞めることも十分に可能だと思います。
そして、不動産投資は、投資とは言いますが、賃貸事業であり、体力と時間も投資することが可能なのです。
それは、不動産投資は、リフォームを自分でやったり、物件検索、不動産業者開拓、金融機関開拓と、初期にやるべきことは非常に多く、時間と体力が武器になるからです。
20代で不動産投資を始める時の壁
20代で不動産投資を始める時に一番の壁となるのは、不動産投資に対する間違った先入観です。
不動産投資は参入障壁が高いから自分にはできないと思っていませんか?
できないと決めてしまうベクトルをできると思えるベクトルに変えるためにも、本を読んだり、有料セミナーに行き、いろいろな成功者の話を聞いて、成功することを身近に感じましょう。
成功者の近くにいると、成功はそう遠くないと感じることができるはずです。
おすすめの本は、不動産投資を始める時におすすめの本7冊【プロの投資家が厳選】でまとめています。
また、時間も体力もありますが、遊び盛りなのも事実であり、自分の時間をコントロールできるかどうかが大きな鍵になると思います。
私も20代は仕事も頑張りましたが、たくさん遊びました。
遊ぶ時間を全て、仕事に費やすまでしなくても、バランスをとって、まずは本や有料セミナーに行き、成功者の方から学ぶことをオススメします。
30代で始める不動産投資
30代は不動産投資を始める方が非常に多い世代です。
私も30歳の時に不動産投資をはじめました。
私もそうですが、30代の方は、サラリーマンの限界を感じたり、疲労感や将来の不安が増す時期でもあり、早期リタイアを目指して、不動産投資を始める人が多いと思います。
20代と比べて、年収も高くなり、勤続年数も長くなっていることから、金融機関の融資の条件をクリアすることで、20代よりはハードルが低くなることが、不動産投資を始める人が多い理由でしょう。
30代が不動産投資で成功するポイント
融資を受けて、不動産投資を始める場合、金融機関によっても違いますが、「勤続3年以上」「年収500万」が条件となることが多いです。
満たしていない場合は、満たすまで現金を貯めながら、準備を進めましょう。
30代で不動産投資を始める時の壁
結婚している場合は、パートナーの理解を得ることが大きなポイントになってきます。
パートナーが理解してくれないどころか、反対しているのに無理に進めた場合、不仲になってしまう可能性もありますので、少しずつ一緒に勉強していき、理解を得ていくことが重要だと思います。
30代となると年収が上がる一方で、会社でのポジションが上がり、残業も増えて、時間がないこともできない理由の一つになりやすいと思います。
私は30歳の時に始めましたが、不動産投資で3年以内にサラリーマンの年収の二倍を稼いで、辞めると固く決めましたので、不動産投資の時間を増やすために以下の3つのことを実践しました。
私が実践した3つの時間術
- 会社で20人のプロジェクトを任されるリーダーの地位を捨てて、営業プレイヤーに戻る
- 必ず定時帰りする
- 会社の人とは基本的に飲みに行かない
不動産投資を始める前の私は、3つ全てをフルでこなしており、深夜12時まで働くのは普通で、ファミレスに持ち帰って、2時まで仕事をすることも多々ありました。
また、会社の人とは、飲みニケーションを週に2〜3回はしており、土日は疲れ果ててるのと二日酔いで一日潰れて、日曜日はまた飲みにいくので、自分の時間はほとんどありませんでした。
しかし、私の経験から強い決意があれば、時間は作れると確信します。
上記の3つを実践したことで、サラリーマンで8時間、不動産投資に6〜8時間の時間を毎日作ることができるようになり、不動産投資を加速させることができました。
人によって置かれている状況は違うと思いますが、成果を出すためには、相当の時間を割くことは必須です。
時間が作るのが難しいから諦めるのではなく、工夫して、一日1時間でも作り出す努力が大事だと思います。
40代で始める不動産投資
以下の三点の理由から40代も不動産投資を始めるのに最適な年代であり、始める人が多い年代だと思います。
参考
- 年収が高くなり、それとともに貯金額も増加
- 年収や勤続年数から信用性の評価を受けやすく、ローン審査に通りやすい
- 最終完済年齢の影響を受けない
40代になると、管理職の方も増えて、年収が増加するとともに貯金額も高くなる傾向にあると思います。
また、年収が高くなる一方で、会社に認められずに不遇の時間を送ってる場合は、サラリーマンの限界を感じ始めて、不動産投資で脱サラを目指す人も多いと思います。
また、 後述する50代以降だと、融資を受ける際に最終完済年齢がネックとなり、長期間の融資が受けられないことがあるので、
50代になってから始めようと考えている40代の方は今すぐ始めるべきだと思います。
50代で始める不動産投資
複利の効果を最大限に得るために1日も早く始めるに越したことはありませんが、
男性の平均寿命が81歳、女性が87歳と考えると仮に50歳から始めても30年以上はありますので、十分に複利の効果を得ることができると考えます。
また、財務諸表や経営の知識がある場合、不動産賃貸業を行う上での大きなメリットにもなると思います。
40代、50代で不動産投資を始める時の壁
管理職の方に多い傾向にあるのが、プライドが高く、人の話を受け入れられないということです。
2018年に社会問題になったかぼちゃの馬車事件では、年収700万円以上の高属性の方が被害にあってしまいました。
多くは、40代、50代の方だと思います。
スマートデイズという会社の営業マンに言われるがままに信じ込み、勉強もせずに1億円以上のローンを組み、破産してしまった方が多くいる事件です。
私の回りでも、投資家の仲間が止めたにも関わらず、購入してしまい、大失敗した人がいます。
不動産投資の業界に入るのであれば、本業でいくら稼いでいても、不動産投資は初心者ですので、年下の先輩でも謙虚に教えを乞うことが大事だと思います。
この事件で明確になったのは、我々投資家が、真実を見極める目を持ち、判断力を付けなければ資産を増やすどころか大損してしまい、再生することができなくなってしまうということです。
不動産業界は、食うか喰われるかで、初心者を鴨にしょうとしている業者がたくさんいますので、騙されない正しい知識を学んでいきましょう。
60代で始める不動産投資
60代は「最終完済年齢」という基準があることが理由で、金融機関から長期融資を受けられる可能性が他の年代と比べて、難しくなります。
最終完済年齢は、金融機関により異なりますが、75歳~80歳が多くなっています。
例えば、現在60歳の方が、最終完済年齢75歳が条件となっている金融機関で融資を受ける場合、「15年間で完済すること」が条件になります。
15年でも融資がつけば、十分にキャッシュフローが出る物件はあります。
しかし、現在の融資状況を考えると、10年以下の期間になってしまうことも多く、金融機関が評価してくれる物件を持ち込むことが重要になってきます。
60代で不動産投資を始める場合は、退職金や貯金をを元手に現金で一括購入することも一つの戦略になってくると思います。
やはり、複利の効果は長ければ長いほど、雪だるま式に大きくなって来ますので、
できるだけ早く始めることが、資産を大きくするためには重要だと思います。
不動産投資に年齢制限がない理由
不動産投資には年齢制限がありません。
それは、現金購入することも戦略の一つとして考えられるからです。
私の知り合いで、現金買いだけで月の収入が200万以上を越えるサラリーマン大家の方もいます。
融資が引けないから不動産投資はできないと考える方も多くいると思いますが、
融資を引くことだけが全てではないということです。
そして、一般的に属性の低いフリーターや派遣社員、主婦の方でも全く問題なく不動産投資始められます。
また、50代を越えると融資が引けないと言われていますが、現金買いであれば問題ありません。
次の章では、年齢によって変えていくべき考え方を解説していきます。
年代別の不動産投資の始め方まとめ
不動産投資を始めるのに年齢は関係ありません。
また、複利の力が絶大ですので、1日も早く始めることが大事だとお伝えして来ました。
複利の力は、我々が考えている以上に凄まじく、私ももう5年早く始めていればよかったと今になって思うほどです。
不動産投資を始めるにあたっては、ある程度の自己資金が必要になって来ます。
自己資金なしで購入できることが理想ではあるものの、融資が引き締められている現在だと、自己資金を入れることを条件にしている金融機関も多いです。
融資が引き締まった今でも融資を出している金融機関は不動産投資で使える金融機関まとめVer.1【2020年最新情報】でまとめていますので、こちらもどうぞ。
不動産投資で使える金融機関まとめVer.1【2020年最新情報】
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